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リダイレクトの概要
リダイレクトとは、ウェブサイトで以前使われていたURL(アドレス)にアクセスしたユーザーを、自動的に新しいURLに転送する仕組みです。サイトのリニューアルやページURLの変更、ドメイン変更時、スマートフォンとPCサイトを出し分ける際などに利用され、ユーザーが迷子になるのを防ぎ、SEO(検索エンジン最適化)評価を新しいURLに引き継ぐ役割も果たします。
リダイレクトの仕組みと目的
| ユーザーエクスペリエンスの向上: | URLが変更された際に、 古いURLにアクセスしたユーザーを自動的に新しいURLへ誘導することで、 ユーザーが自分でURLを探す手間を省き、 サイトの使いやすさを向上させます。 |
| SEO評価の維持: | 検索エンジンはリダイレクトを認識し、 古いURLのSEO評価を新しいURLに引き継ぐことができます。 これにより、古いURLから得ていた検索順位やトラフィックを維持し、 SEO効果を保つことができます。 |
主な利用シーン
| Webサイトのリニューアル・ドメイン変更: | サイト全体が新しいドメインやURLに変わる際、 古いドメインから新しいドメインへ ユーザーと評価を移動させるために使用されます。 |
| ページURLの変更: | 特定のページが古いURLから新しいURLに変わった場合、 古いURLにアクセスしたユーザーを新しいページに転送します。 |
| PC/スマートフォンサイトの出し分け: | アクセスしたデバイスに応じて PC用サイトとスマートフォン用サイトを使い分ける際に 利用されます。 |
| HTTPからHTTPSへの移行(SSL化): | http://からhttps://へサイトを移行する際、 自動的にセキュアな接続であるhttps://へ転送するために リダイレクトが設定されます。 |
リダイレクトの種類
主なリダイレクトには、永続的な移動と一時的な移動を示すものがあります。
301リダイレクト
URLが完全に永続的に移動したことを示すリダイレクトです。SEO評価も引き継がれるため、サイト移転やドメイン変更でよく利用されます。
| 目的: | 恒久的な移転。URLが永久的に変更される場合に用いられます。 |
| 特徴: | 古いURLのSEO評価(検索エンジンのランキング評価)を新しいURLに引き継ぐことができます。 |
| 使用例: | ドメイン名を変更する。 サイト全体をリニューアルする。 ウェブサイトをSSL化(httpからhttpsへ変更)する。 |
302リダイレクト
:URLが一時的に変更されたことを示します。一時的なメンテナンスや、一定期間後に元のURLに戻る場合に用いられ、SEO評価は引き継がれません。
| 目的: | 一時的な移転。期間限定のキャンペーンページなどに誘導する場合など、 一時的な変更に用いられます。 |
| 特徴: | 恒久的な変更ではないため、SEO評価は引き継がれません。 |
| 使用例: | サイトのメンテナンスを行う期間中、別のページへ一時的に転送する。 キャンペーンサイトなど、期間限定のページへ誘導する。 |
サーバーサイドリダイレクトとクライアントサイドリダイレクト
リダイレクトには、処理を行う場所によって以下の2種類があります。
サーバーサイドリダイレクト
サーバー側で処理が行われる方法です。ユーザーのブラウザに新しいURLを伝え、自動的に転送させます。SEOの観点から推奨されています。301リダイレクトや302リダイレクトがこれにあたります。
クライアントサイドリダイレクト
HTMLやJavaScriptを使って、ブラウザ側で転送処理を行います。サーバーの権限がない場合などに使われることがありますが、転送に時間がかかったり、検索エンジンのクローラーが正しく認識しなかったりする場合があります。
なぜリダイレクトが必要か
リダイレクトは、主に以下のような目的で使われます。
| ユーザビリティの向上: | 古いURLにアクセスしたユーザーを迷わせることなく、新しいページに案内する。 |
| SEO評価の維持: | 恒久的な移転の場合、以前のページが持っていたSEO評価を新しいページに引き継ぐ。 |
| 検索エンジンへの通知: | 検索エンジンのクローラーに新しいURLの存在を正確に知らせ、 正しくインデックスさせる。 |
