Wikipediaから引用
リサイクル(英: recycling,recycle)は、排出された廃棄物から資源(またはエネルギー)を再度回収して利用すること。「再生利用」「資源再生」「再資源化」「再生資源化」などと訳される。廃棄物等の再生利用は、資源・エネルギー問題の深刻化に対応するための長期的な資源確保のための手段という観点と、本来処理されるべき廃棄物量の減少(減量化)という2つの観点をもつ。廃棄物やエネルギー資源をめぐっては、最終処分場の制約、鉱物資源等の枯渇の可能性、有害化学物質の発生などが問題になっており、大量生産・大量消費・大量廃棄型社会からの脱却と循環型経済システムの構築が課題になっている。リサイクルは、リデュース(reduce、減量、排出抑制)やリユース(reuse、再使用、再利用)と共に、「3R」のひとつと位置付けられる。資源の再循環については1970年にアメリカのリチャード・ニクソン大統領が議会に提出した公害教書(THE FIRST ANNUAL REPORT of the COUNCIL ON ENVIRONMENTAL QUALITY)の中で、委員会勧告として「物質を最大限に再循環させ再使用することは、処理を要する固形廃棄物の量が増加するのを押さえるために必要である(Maximum recycling and reduce of materials are necessary to reduse the growing volume of solid wastes that must be disposed of)」と記述された。また、日本では昭和46年(1971年)の環境白書で初めて「再生利用」という言葉が用いられた。3Rの日本語訳について、2000年以降、Reduce(排出抑制)、Reuse(再利用)、Recycle(再生使用)と定義づけられることが多くなっている。「3R」の概念が登場するまで日本では「リサイクル」の中に再生利用だけでなく再使用や排出抑制を含めて表現することが多かったといわれている。例えば平成3年(1991年)環境白書には「新たな資源の投入を出来るだけ抑え、環境中に戻す排出物の量を最小限とするとともに、有害物質をできる限り環境に排出しない『リサイクル社会』を形成する努力を行うことが必要」との表現がみられる。しかし「3R」の概念の登場により「リサイクル」の意味は「再生利用」に特化して用いられるようになった。日本で「リサイクル」という言葉が初めて使われたのは1974年3月設立の「リサイクル運動市民の会」(名付け親は糸川英夫)といわれている。また、環境白書で初めて「リサイクル」という言葉が用いられたのは昭和55年(1980年)版である。リサイクルに関する用語の定義や整理は地域により異なっている。分類については後述するが、EUの各種指令ではリサイクル(recycling)は再製品化を行うマテリアルリサイクル(material recycling)のことを指し、エネルギー発生手段として利用するエネルギーリカバリー(energy recovery)などと合わせてリカバリー(recovery)という用語を使用している。ただし、これはドイツなど各国の国内でのリサイクル方法の用語の整理とも違いがある。日本ではマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルなどの分類が用いられる。百科事典等の説明文や定義文は次のようになっている。スーパーニッポニカでは「日常生活で不要な(不要となった)製品や、産業活動に伴い副次的に得られた物品を、資源として再利用、あるいは回収・再生して有効利用すること」としている。ブリタニカの電子辞書版(簡略版)では、「1度使った資源(廃棄物)を回収して再利用すること」と説明している。Oxford Dictionaryでは「不要物(ゴミ、廃棄物)を再利用可能な素材へと変える行動や過程」としている。広辞苑第六版では「資源の節約や環境汚染防止などのために、不用品や廃棄物などを再利用すること」としている。
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